「ChatGPTがあるのに、なぜ人に頼むんですか」
もっともな問いです。ただ、AIを使っていない理由の1位はお金ではありません。国の調査の数字を見ながら、順番の話をします。
「ChatGPTがあるのに、なぜ人に頼むんですか」
もっともな問いです。私も毎日使っています。
使っていない理由の1位は、お金ではありません
2026年版中小企業白書(中小企業庁、2026年4月公表)に、AIを活用していない理由を聞いた調査があります(n=3,888・複数回答)。
- 活用する業務がイメージできていない 63.4%
- 活用を推進する人材が不足している 40.0%
- 社内ルール・ガイドラインが整備されていない 26.2%
- セキュリティ・情報漏えいへの不安がある 14.5%
- 必要な予算を確保できない 13.8%
いちばん多いのは「何に使うか分からない」で、お金は最下位です。
つまり、道具はもう手が届くところにあり、決まっていないのは使いどころのほうだということです。
ChatGPTが答えられないこと
一般的なことなら、たいてい答えます。
答えられないのは、御社のことです。
「この現場は何割見ておくか」「この天候なら作業をずらすかどうか」——これは御社の過去の痛い記憶から出てくる判断で、世の中のどこにも書かれていません。
AIに聞けないのは、まだ誰も言葉にしていないことです。
だから、順番が逆になりがちです
「AIを入れてから、何に使うか考える」——これがいちばん多いつまずき方です。先の調査で「活用する業務がイメージできていない」が三分の二近くを占めるのは、その表れだと思います。
先にやるのは、社長やベテランの判断を言葉にすることです。言葉になっていれば、AIは驚くほど役に立ちます。読ませる中身があるからです。
言葉になっていないうちは、AIは一般論しか返せません。
今週やる、一つ
直近で「これは自分にしか決められない」と思った判断を、一つだけ選んでください。
それをそのままChatGPTに聞いてみてください。
返ってきた答えが御社の実際の判断と合っていたなら、それは書き出すまでもなく一般的な判断だったということです。合っていなければ、その差が、御社にしか無いものです。 残す価値があるのは、そこです。